君は指さす夏の大三角覚えて空を見る(化物語EDそのもの)♪
どうも、じゅじゅいちです。
さて、いよいよ夏の星座が見える時期になりました。
▼夏の南の空@東京21:00
夏の夜空で有名なのはやはり夏の大三角ですね。やや東の空に輝く3つの明るい星なので見つけやすいと思います。星座として見つけやすいのは十字の形をしたはくちょう座です。この形を南天の南十字座に対して北十字と呼んだりもします。はくちょう座の1等星のデネブには「尾」という意味があります。つまり一番目立つのに頭じゃなくて白鳥の尾なんですね。
次にわし座のアルタイルと、こと座のベガ。アルタイルは「飛ぶ鷲」でベガは「落ちる鷲」という意味があります。おなじみの七夕伝説ではベガが織姫、アルタイルが彦星をあらわします。天帝は働き者の織姫と彦星の結婚を認めましたが結婚するなりイチャコラして働かなくなったので、怒った天帝が天の川を隔てて2人を引き離し7月7日だけしか会うことができないようにしてしまったという物語ですね。実際にベガとアルタイルは天の川を隔てて光っていますね。
ちなみに天の川は英語でmilky wayと言いますが、これはギリシャ神話に基づいています。ゼウスと浮気相手との間に出来たヘラクレスですが、ゼウスがヘラクレスに不死の力を与えようとゼウスの正妻ヘラの乳を吸わせようとしました。ヘラが眠っている間に乳を吸わせようとしたのですがヘラクレスの吸う力が強くヘラが目覚めてしまいヘラクレスを突き放したときに乳が飛び散ってしまいました。それがmilky way(乳の道)になったということらしいです(なんだそれ)。
▼夏の南の空(下のほう)@東京21:00
さて、夏の1等星は4つあり、残りは黄道十二星座であるさそり座のアンタレスです。さそり座は明るい星が多いので分かりやすいですね。アンタレスは「アンチ(対抗する)・アーレス(火星を意味する)」で「火星に対抗するもの」という意味になります。火星もアンタレスも赤い星で、両者が近づくたび(惑星は黄道を通る)に赤さを競っているように見えるためこの名前がついたそうです。
さそり座の上にあるのがへびつかい座です。大きい将棋駒のような五角形なのでイメージしながら見るとわかると思います。へびつかい座の左右にはへび座があります。もともと一つの星座だったらしいですが、へび部分が独立してへびつかい座を挟んで頭部と尾部に分かれている珍しい星座です。へびつかいという名前ですが、大道芸人のへびつかいではなく、この人物はアスクレピオスという医者でした。優れた医者でしたが死んだ人間をもよみがえらせてしまったので冥王ハデスがこっちに人が来ないとゼウスにイチャモンをつけ、しかたなくゼウスが稲妻でアスクレピオスを殺してしまったということです。
へびつかい座は黄道上にありますが、星占いの12星座に入っていません。これは境界線が曖昧なときに星占いが作られ、その後現在のように星座境界線が決められたとき、へびつかい座が黄道上を通るようになってしまったという経緯があるようです。
へびつかい座の上にはヘルクレス座があります。ヘラクレスはギリシャ神話の中でも1番の英雄ですが、明るい星があまりないので分かりづらいですね。星座図でも頭が下に来ていたりと不憫な感じさえあります。ゼウスの正妻であるヘラの策略によってヘラクレスは妻子を殺してしまいその罪滅ぼしのため12の冒険に出ることになりました。この冒険で関係するのがかに座、うみへび座、りゅう座、しし座です。
さそり座の右隣にあるてんびん座は黄道十二星座の一つです。3等星以下の星しかありませんが、周りに明るい星がなく、「く」の字を反転させたような形が特徴的でわかりやすいと思います。
さそり座の左隣にあるいて座も黄道十二星座の一つです。射手座と書くと分かりやいですがつまりアーチャーです。北斗七星に似たひしゃく形の6つの星の並びがあり、北斗七星に対して南斗六星と呼ばれています。いて座はケンタウロス族の賢者ケイローンで、ヘラクレスやカストル(ふたご座・兄)には武術を、アスクレピオス(へびつかい座)には医術を教えたということです。
いて座付近は天の川が濃く見えますが、これは天の川銀河の中心がこの方向にあるためです。天の川銀河は直径10万光年もあり太陽は天の川銀河の中心を約2億5000万年かけて1周しています。太陽に1番近い恒星はケンタウルス座α星の4.39光年で、1等星の中で1番遠いデネブですら1411光年なので夜空に輝く星が天の川銀河全体の中で見ればいかに近いかが分かりますね。
▼夏の北の空@東京21:00
北の空を見るとりゅう座が見ごろとなっています。この竜は黄金のりんごを守っていましたが、ヘラクレスの冒険の11番目の試練でりんごをとられてしまいましたとさ。
最後にこの夏の流星群の情報でも。
7/28-29 みずがめ座δ流星群。新月に近いので見やすい。
8/12-13 ペルセウス座流星群。三大流星群のひとつ。ただし満月が近いので見えづらい。
梅雨も明けて星もようやく見やすい時期となりましたので、涼みがてら夏の空を見上げてみてはいかがでしょうか。
それではまた秋の空でお会いしましょう。
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