2024年秋アニメもほぼ最終回(または1クール)を迎えたので感想を書いていこうと思います。
以下のうち「甘神さんちの縁結び」、「シャングリラ・フロンティア 2nd season」、「チ。―地球の運動について―」、「アオのハコ」、「トリリオンゲーム」は連続2クールなのでまだ続きます。
嘆きの亡霊は引退したい
制作:ゼロジー
幼馴染とパーティーを組んでいたが、周囲が怪物的に成長する中、ただ1人何の才能もなく取り残される主人公。しかしなぜか仲間から無駄に評価されリーダーに祭り上げられるファンタジーコメディ。追放系とは真逆というのが新鮮。
「陰の実力者になりたくて!」と同じように、周りからは主人公がすべて分かっていると勘違いされているが、本作は主人公に本当に実力がないのが輪をかけて喜劇となっている。何か意図があるのではと思われているが、実際は丸投げしてるだけで、周囲とのギャップが面白い。
いつも不幸なティノや、ダメ男製造機のシトリーなど他の登場人物も個性が強くて面白い。第2クールの放送が決定している。ほとんど出てきてないパーティーメンバーもいるので楽しみ。
ひとりぼっちの異世界攻略
制作:ハヤブサフィルム、パッショーネ
クラスごと異世界転移したが、スキル選びに出遅れて余り物スキルしか手に入れられなかった主人公。しかし複数のスキルを組み合わせて無双するお話。クラスをギャル・オタ・脳筋・不良などにカテゴリー分けして認識しているが、大人数だからこのくらいの大雑把な区分けが分かりやすい。
女の子のキャラクターも可愛く描かれている。優しい曲線で柔らかい感じのキャラデザ好き。
甘神さんちの縁結び
制作:ドライブ
連続2クールの1クール目。親を亡くし施設で過ごしていた主人公だったが、甘神神社へ居候が決まる。しかし行ってみると3人の娘のうちの誰かと結婚し、神社を継ぐように言われ翻弄されるラブコメ。
おっとり長女、ツンデレ次女、小悪魔系三女というそれぞれ個性的な姉妹と過ごしていくうちにお互いの良さに惹かれ合っていく。ハーレム系の良さと、「ニセコイ」などの強制的に恋愛関係にされてしまう系の2つの良さを楽しめる作品。1クール目では長女の過去が明らかになったが、他の2人はこれからかな。
2.5次元の誘惑
制作:J.C.STAFF
連続2クールの2クール目。今回は新たなコスプレ仲間のノノア、アリアが登場。アリアの生き別れになった父親が「リリエル外伝」の作者と知り、コスプレを通じて知ってもらう作戦をたて夏コミに参加。1人の時は違い、4人でのコスプレは目線やポーズを合わせるのが難しく人を引き付けられずに終わってしまう。しかしすぐにポーズを練習し翌日に実践するなどスポ根的要素も面白い。
アリアの父親がと主人公の出会いも感動的だった。2期の制作が決定している。
魔王2099
制作:J.C.STAFF
魔王が勇者に敗れ、500年後の世界に復活。しかし復活したてで力も弱く、科学技術が発達した世界では魔王と言えども最弱の存在になってしまう。そんな中、配信を始めて登録者の信仰力により力をつけていくという設定は面白い。
かつての宿敵だった英雄に助けを求めたり、事件が起きた時に決闘した相手と共闘するなど上に立つ者感のある描写が好き。シリアスとギャグのバランスが良くて楽めた。
歴史に残る悪女になるぞ
制作:MAHO FILM
乙女ゲームで憧れていた悪役令嬢に転生し悪役令嬢になるべく研鑽を重ねるお話。悪役令嬢ものはだいたい生き残るために手を尽くすが、この作品では憧れていた悪役令嬢になりきるというところが違う。剣を学んだり、魔法の本を読み漁ったりと実力をつけていく。
悪女に憧れ、悪女ムーブをしながらも、周囲の人たちを助けていくところがこの作品の面白いところ。最終回が中途半端というか、2期を意識したような終わり方だった。今のところ発表はないが。
シャングリラ・フロンティア 2nd season
制作:C2C
半年ぶり2期目。連続2クールの1クール目。運営の修正によってクリスタル・スコーピオンの行動パターンが変わったことへの新たな対応など、ゲーマーとしての意地を見せてくれる場面が楽しい。ついにサイガゼロと共闘してリュカオーンに立ち向かうという展開は熱い。
妻、小学生になる。
制作:スタジオ サインポスト
2022年にテレビドラマ化されている。前世の記憶を取り戻した小学生が、かつての夫と娘に再会するお話。父子家庭で寂しく暮らしていたところに、再び母が戻ってきたことで人生を取り戻していく。母のアドバイスにより娘が就職したり彼氏もでき順調に歩んでいくところはほっこりする。小学生が大人に説教しているなど見た目のギャップも面白い。夫が敢えて別れに向けて行動するところは切なかった。
魔法使いになれなかった女の子の話
制作:J.C.STAFF
魔法使いを夢見ていたが、魔法学校の魔法科に落ちて普通科に入ることになってしまった女の子の話。主人公が魔法使えそうで使えないという展開が続いたのがもどかしかった。水彩タッチの絵本のような絵柄が新鮮だしコミカルな演出も面白いので、日常系のノリで見ると楽しめるかなと。
結婚するって、本当ですか
制作:葦プロダクション
2022年にWEBドラマ化されている。独身者優先の海外転勤を避けるために、陰キャ2人が結婚を装って奔走するお話。しばらくすれば忘れるだろうと思っていたが、お祝いのパーティーを開かれたり、親に知られて会いに来られたりとだんだんと外堀が埋まっていく。しかし一緒にいるうちにお互いに惹かれ合っていく過程がほっこりする。
ヒロインが地形好きなので10話では玉川上水を上流から巡っていくというのがあって、羽村取水堰や小平監視所などの描写も見どころ。
チ。―地球の運動について―
制作:マッドハウス
連続2クールの1クール目。中世ヨーロパが舞台で、天動説が信じられてた頃に地動説を研究するお話。教会からは異端として目をつけられ主人公と思われた男の子が3話で死んでしまうという衝撃の展開。その後も次々と主要人物と思われていた人が追われて死んでいく。たとえ処刑されたとしても、研究を後世に残していくという描写が心に深く残る。
ダンダダン
制作:サイエンスSARU
宇宙人を信じているオタクと、幽霊を信じているギャルが能力を開花させ宇宙人や幽霊、妖怪などと戦うバトルもの。クセが強い作品だが、能力バトル要素とラブコメ要素があり見やすい作品。2025年7月に2期の放送が決定している。
アオのハコ
制作:テレコム・アニメーションフィルム
連続2クールの1クール目。バド部の主人公が、バスケ部のエースの先輩に恋をする青春ラブストーリー。ヒロインが親の都合で主人公の家に居候し、もう一人のヒロインと切ない三角関係に。
インハイに向けて努力するというスポ根要素と、ラブコメ要素が入り交じる青春モノでとても爽やかなアニメ。作画もきれいで、ヒロインもかわいい。
株式会社マジルミエ
制作:萌、J.C.STAFF
怪異と、それを退治する魔法少女という職業がある世界のお話。主人公をはじめ社員それぞれクセが強いが、それぞれが強みを発揮し、足りないところは補い合い、みんなの力を合わせて解決していくところが良い。2期の制作が決定している。
トリリオンゲーム
制作:マッドハウス
連続2クールの1クール目。2023年にテレビドラマ化されていて、さらに劇場版が2025年に決定している。中学からの友達の対称的な2人が起業し、1兆ドル稼ぐ目標で事業を始める。金を稼ぐという目的だけはあるが何をするか決めてはなく、とにかくどんな手段を使ってでも金を手に入れるという執念が面白い。様々な妨害もあるが、それをあらゆる手段で振り払っていくところも痛快。
編集後記
今期全体の感想
今期開始時はイマイチかなと思っていたが、終わってみれば楽しめる作品ばかりとなった。今期は連続2クールでまだ続くものや、すでに2期が決定しているものが非常に多い。さらに先に実写化され、後追いでアニメ化となったものも増えてきた。
2024年面白かったアニメ
2024年特に面白かったアニメは・・・
冬 | 弱キャラ友崎くん 2nd STAGE / 葬送のフリーレン / 僕の心のヤバイやつ 第2期 / 悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~ / 魔法少女にあこがれて |
春 | 響け!ユーフォニアム3 / 夜のクラゲは泳げない / 変人のサラダボウル / 声優ラジオのウラオモテ |
夏 | 負けヒロインが多すぎる! / 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん / 【推しの子】 / 2.5次元の誘惑 / 異世界失格 |
秋 | 嘆きの亡霊は引退したい / ひとりぼっちの異世界攻略 / 甘神さんちの縁結び / 2.5次元の誘惑 |
今年は「響け!ユーフォニアム」や「推しの子」など大人気の続編が放送されたが、どれか一つ選ぶとしたら「負けヒロインが多すぎる!」を選ぶ。負けヒロインにスポットを当てるという斬新さと、作画の良さで今年一番印象深いアニメだった。
それではまた2025年冬アニメでお会いしましょう。
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