都議選2025

多摩

各党の動き

自民:都議会自民党による不記載問題発覚。政治団体・都議会自民党は解散。不記載のうち幹事長経験者6人を非公認とした。

公明:不記載の問題を受けて自民候補を推薦せず。目黒選挙区に擁立せず前回より1人少ない22人を擁立。

都民:一部の選挙区で国民民主と候補者調整。

立民:3人区以下のほとんどの選挙区で共産と候補者調整。

国民:去年の衆院選で大躍進したが、平岩議員の不倫発覚、山尾志桜里さんの参院比例代表への擁立と公認取り消し、玉木代表の備蓄米エサ発言で支持率が低下。

参政:国民民主の支持率低下に伴って参政党に支持者が流れる傾向。

再生の道:去年の都知事選で2位となった石丸伸二さんが地域政党「再生の道」を立ち上げ、35選挙区に42人を擁立。

小池都知事:積極的に都民ファーストや公明候補の応援演説に入る一方で、自民候補に対しては事務所を訪れるにとどまった。

全体の結果

自民都民公明共産立民維新ネット国民参政
前回333123191511004
告示前3026231912110011
+欠員4
今回2131191417019312

自民は公認18で追加公認3人を含めて21議席。

各党の議席増減

都民ファーストが告示前から5議席増やして31議席。これは前回と変わらないが、自民が議席を減らしたことにより都議会第一党に返り咲く。立民は前回から2議席増やし野党第一党となった。生活者ネットは1議席を守った。

自民は前回から12議席減らし21議席に。過去最低だった2017年の23議席を下回り、第一党を座を都民ファーストに明け渡した。公明は都議選において8回連続全員当選だったが、大田区で共倒れ、新宿区で競り負け3人が落選し19議席に。共産も5議席減らし野党第一党の座を立民に明け渡した。維新は現有1議席を守れず都議会から議席を失った。

新たに国民民主が9議席、参政党が3議席獲得。れいわ新選組、日本保守党(国政政党)、石丸伸二さんの「再生の道」、「再生の道」落選組の「夢党」、浜田聡さんの自治労党は議席獲得ならず。社民も議席の復活は果たせなかった。

都議会会派

会派としては都民会派に小山さん(府中市)、自民会派に山崎さん(江東区)、立民会派に笹岡さん(武蔵野市)、岩佐さん(南多摩)、桐山さん(西東京市)、森さん(大田区)が加わる可能性がある。

その他無所属として上田さん(江戸川区)、三戸さん(江東区)の2人は「自由を守る会」、漢人さん(小金井市)は「グリーンな東京」、滝田さん(八王子市)は「新時代の八王子」、篠原さん(新宿区)は「東京・品川からやさしい未来を」、佐藤さん(千代田区)となっている。

したがって会派としては都民32、自民22、立民21、公明19、共産14、国民9、参政3、自由2、1人会派5となる。

会派単独で議案提出ができるのは11議席なので都民、自民、立民、公明、共産の5会派。これは現状と変わらず。

知事与党としては都民・自民・公明で73議席なので、過半数の64議席を超えている。自民との関係が怪しいが、都民・公明・国民では60議席なので足りない。

選挙区詳細(多摩地域)

八王子市(定数5)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
東村 邦浩63公明現637,05716.5
滝田 泰彦43現228,78212.8
両角 穣63都民元228,61012.7
細貝 悠32立民ネット元目黒区議1期24,30610.8
伊藤 祥広56自民現222,47310.0
馬場 貴大46自民元市議4期21,2819.5
与倉 さゆり41参政20,3079.0
青柳 有希子46共産現120,0238.9
須山 卓知44現1国民10,5494.7
須浪 薫63再生8,9154.0
伊藤 あゆみ542,5451.1

自民が厳しい中で2人擁立。元・立民で国民民主推薦候補と新・立民候補。都民ファースト候補と元・都民ファーストの無所属候補。昨日の友は今日の敵みたいな複雑な選挙区。

東村さんは公明会派の幹事長を務めた。前回も2位以下に大差をつけて4回連続トップ当選。北多摩第三の中嶋さんが引退するので多摩地域では最も議員歴が長い7期目。羽田空港アクセス線西山手ルート(八王子-羽田空港)の整備を推進を訴えた。

滝田さんと両角さんは前回都民ファースト所属で共倒れ。その後両者とも市長選に出て落選。滝田さんは都議補選で自民の馬場さんとの一騎打ちを制して当選。2027年の市議選に向けて「新時代の八王子」を地域政党としていく考え。また3年後の市長選挙を目指している。「八王子を変える100の政策」としてスタートアップ企業を徹底活用し、若い世代が活躍できる職場を増やすことを訴えた。

両角さんは音喜多さん、上田さんとともに小池都知事を支えた人。一度離党して復党した。新たな産業を興し雇用を創出し、交通や金融のハブとして世界から人を呼び込み、活力ある魅力的な世界都市東京を目指す。

須山さんは立民所属だったが地元市議団との関係で、現職では唯一立民からの公認が出なかった。その後離党したが、国民民主が推薦する運びに。UAゼンセン東京の準組織内推薦。立民の都連関係者によると地元市議団を説得してようやく公認までこぎ着けた直後に離党届が出されとのこと。家賃補助、住宅購入支援を進めていくと訴えた。

立民は新たに元目黒区議の細貝さんを擁立。生まれは八王子。介護・障害・福祉施設で働く人の待遇や処遇をさらに大幅に改善すると訴えた。

自民の伊藤さんは不記載あり。激甚化する自然災害に対する防災体制の確立を訴えた。

馬場さんは元市議で自民の西山さんが死去したことによる補選に出馬したが滝田さんとの一騎打ちに敗れる。自民の2人には告示日に岸田前首相の応援が入った。東京区部への一極集中からの脱却を図り、市独自の政策を、都政から後押しすると訴えた。

与倉さんは前回の衆院選で八王子から出馬したが6人中5番目で落選。人材の育成や確保、後継者支援は日本人が最優先と訴えた。

青柳さんは八王子でも23区で始まった修学旅行費・制服代の無償化を訴えた。

須浪さんは代表取締役を務める。都政の見える化、効率化を掲げた。

無所属の伊藤さんはANA航空会社約30年。去年の衆院選(岐阜2区)で出馬し落選している。女性の社会進出を掲げた。供託金の基準は有効投票総数÷定数÷10未満なので没収。

個人的な予想では青柳さん、須山さんは当選すると思っていたが落選。逆に滝田さん、細貝さんは落選すると思っていた。自民は2人は無理だろうと思っていたが共倒れしなくて萩生田さんもほっとしているだろう。与倉さんが青柳さんや須山さんを超えてくるとは思わなかった。的中率3/5。

立川市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
伊藤 大輔50都民現127,57542.2
鈴木 烈51立民現1社民・ネット18,15327.8
川口 恵59自民10,38115.9
矢田 一久349,17214.1

前回は自民と立民で議席を獲得したが、両者とも市長選に出馬し辞職。補選では都民と立民が当選し、自民候補(元市議5期)が惜敗となった。

伊藤さんはGLP(昭島市 物流施設)東京都と連携し通学路や生活の安全確保、立川インターチェンジ実現へ(中央自動車道)などを掲げた。

鈴木さんは4年前町田選挙区で出馬したが次点で落選。立川の補選で当選。PFASやGLP昭島問題に取り組むことをアピール。

自民は立川で公募したが応募者ゼロだった。その後、4月24日の第三次追加公認で川口さんの公認が発表された。川口さんは総合商社に入社し、営業、企画、経営分析、海外渉外、シンクタンクなどを経験。中央道へのアクセス改善を含む交通網の充実と渋滞の解消を掲げた。

矢田さんは「再生の道」で日野市の最終選考まで残ったが落選。落選組で作った地域政党「夢党」の代表。無所属新人というしがらみのなさをアピール。DX推進の専門家としてムダの見える化を掲げた。

ここは順番的にも予想通り。伊藤さんと鈴木さんは補選のときの得票率とほぼ一緒。得票率だけ見ると自民の票が矢田さんに流れた感じになっている。

武蔵野市(定数1)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
笹岡 裕子39立民・ネット元市議2期23,40439.2
東 真理子59自民現120,02733.5
松井 隆雄50国民11,59919.4
尾花山 和哉42再生4,7277.9

4年前は立民が当選したが、衆院選に出馬するために辞職。補選では立民と自民の一騎打ちだったが自民の東さんが当選(得票率52.1%)。

笹岡さんは元市議で前回の市長選に出馬。自民候補と一騎打ちだったが落選(得票率49.7%)。『令和の百姓一揆』実行委員会事務局。物価高対策や、武蔵野市の子どもの権利擁護の仕組みを都全体へ拡げると訴えた。

東さんは元市議で補選で都議に当選。最初は民主党の市議だったが、のちに自民党に移った。児童虐待ゼロを目指すと訴えた。

松井さんは20年間にわたり経営コンサルタントとして数多くの企業を支援、武蔵野市では14年間カフェを経営。成長産業への積極投資を推進を掲げた。

尾花山さんは経営コンサルなどに携わっていた。データ分析の著書も出版している。政治行政のデジタル改革を掲げた。供託金の基準は有効投票総数÷定数÷10未満なので没収。

ここも順番的にも予想通り。国民民主は保守と革新の両方から票を削ったと思うが、より保守(自民票)を削った感じかな。

三鷹市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
中村 洋53立民現4ネット26,12635.4
山田 浩史40都民現223,42331.7
亀岡 さやか46自民12,42216.8
林 英明30諸派11,88816.1

前回は立民・都民・自民の構図で自民(元市議)が落選した。今回で3回連続Wひろしが当選。

中村さんは電機連合組織内推薦。物価高対策、高齢者施設の充実などを掲げた。

山田さんは物価高騰からくらしを守る経済対策、裏金政治との決別を掲げた。

亀岡さんは学校法人の職員、その後民間のコンサルティング会社に転職。三鷹駅前再開発の推進などを掲げた。

林さんは「再生の道」で八王子で最終選考まで残ったが落選。落選組で作った地域政党「夢党」の政調会長。証券会社、IT企業、人材会社CMOを経験。税金の使われ方の見える化に取り組むとした。

ここも予想通り。得票率だけ見れば都民・山田さんは前回とほぼ変わらず。自民と立民・中村さんの票を林さんが削った感じかな。

青梅市(定数1)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
森村 隆行51都民現229,64368.2
中村 真奈美55自民8,38319.3
兵頭 秀一60諸派5,43212.5

前回、前々回と自民候補をやぶって森村さんが当選している。

森村さんは2022年11月から都民ファーストの会代表。都政と市政のさらなる連携を進めるとアピール。物価高対策などを掲げた。

自民は青梅で公募したが応募者ゼロだった。その後、5月14日の第三次追加公認3で中村さんの公認が発表された。中村さんはIT企業に務め、その後広告デザイン事務所を立ち上げマーケティングやプロモーションを手掛ける。子育て家庭の支援、働く女性を応援する環境づくりなどの公約を掲げた。

兵頭さんは「再生の道」に応募したが落選。落選組で作った地域政党「夢党」の幹事長。経営者。SNSを通じた対話で民意を可視化し、政策に反映させるとした。

ここも順番的にも予想通り。自民が前回まで元市議を擁立してたのに対し、今回は全くの新人で、さらに都民ファースト代表効果もあってか森村さんの得票率が上がっている。

府中市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
小山 有彦49現4都民41,82543.0
増山 明香47自民現123,28523.9
作本 純子5115,87216.3
岸 慎一郎57共産9,2479.5
村越 淳太42再生7,0267.2

前回は小山さん、自民・鈴木さん、共産の3人が出馬し、共産が落選。その後鈴木さんが死去し、補選で増山さんが無所属の2人をやぶって当選。自民の議席を守った。

小山さんは前回同様無所属で出馬。議会では文教委員会委員長を務めた。多摩モノレールを是政・府中本町方面への延伸をめざすとか。

増山さんは5歳児健診導入で、子どもの発達を早期に支援などを掲げた。

作本さんは小金井市議の藤川賢治さんも応援。いわゆる反ワク。プロジェクションマッピング、お台場の噴水など税金の無駄遣いを止めると訴えた。

岸さんは不動産賃貸業。月1万の家賃補助などを訴えた。

村越さんはNPO法人理事。教職員の働き方改革を掲げた。

当選者は予想通り。前回より候補者が増えたこともあってか、小山さん・自民・共産も得票率を減らしている。作本さんは最下位と思ったが3番手につけてきた。

昭島市(定数1)

当選名前年齢政党現・新支援経歴票数得票率
内山 真吾45都民現219,04546.3
安保 満63自民9,87424.0
山花 典子67立民・共産・社民・ネット6,75116.4
松尾 将大45再生5,45313.3

内山さんは自民候補に3連勝。前回の得票率は45.9%。安保さんは34.7%。内山さん1回目の57.1%から下がっている。

自民は昭島で公募したが応募者ゼロだった。その後、4月15日の第三次公認で安保さんの公認が発表された。安保さんは前回の都議選に出馬したが落選。2023年に市議会議員に当選したが再び都議選へ出馬。昭島市にIT企業を創業、専門分野であるデジタル技術を活かし総務省参与や昭島市CIO補佐官として行政庁や地方自治体の支援を行ってきた。

山花さんは美術教員として昭島の中学校でも教えていた。巨大物流・データーセンター計画、PFAS汚染、横田基地問題を取り上げた。

松尾さんは大手IT企業でソリューション営業をしていた。都政のわかる化を目指すとした。

ここも順番的にも予想通り。得票率でみると内山さんは前回とほぼ変わらず、安保さんが10%減らしている。その分が松尾さんに乗ったのかな。

町田市(定数4)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
藤井 晃43都民現239,73923.5
星 大輔44自民現127,84916.5
東 友美41立民社民・ネット元市議2期25,58215.1
村松 俊孝47公明元市議2期23,28513.8
広田 悠大30国民21,09112.5
池川 友一40共産現218,22410.8
滝口 昭彦64再生6,9504.1
浅井 直之61再生6,2443.7

町田は定数4で現職の都民ファーストに加えて国民民主が新たに候補者を擁立してきた。群雄割拠の町田市。

藤井さんはデジタル都議を自称し、自動運転バス・タクシーの整備、空飛ぶクルマ、生成AI、医療・介護ロボット、スタートアップの技術を活用などを掲げた。

自民は前回2人擁立したが、今回は現職の星さん1人に絞ってきた。星さんは不記載あり。多摩都市モノレール町田方面延伸など、交通ネットワークの構築を掲げた。

東さんは元市議。前回の立民候補の鈴木烈さんは次点で落選し、立川の都議補選で当選している。母子家庭での困難を抱える家庭で育ったことからか、児童虐待ゼロ、学びや遊びの機会を確保などの政策を掲げた。

公明は小磯さんが引退し、元市議の村松さんに引き継ぐ。「物価高に負けない賃上げ」と「ゼロ円子育て」を2大公約として掲げた。

広田さんは2022年の市議選に出馬したが落選。町田で生まれ育つ。教育系NPO法人を立ち上げている。「不登校離職」を防ぐためチャレンジスクールの新設・拡充を進めることを掲げた。

池川さんは修学旅行、制服、私立の昼食代無償化、都立高校の給食実施などの政策を掲げた。

滝口さんは長年IT企業の経営幹部を務める。「若者を元気に」を強調し、世代間格差や極端な経済力二極化解消を最優先課題と訴えた。

浅井さんは大手総合建設会社に勤め、一級建築士および宅地建物取引士の資格を保有。多摩地域との連携を強め、限られた予算の中で効果的なインフラの整備をしていくとした。

予想では国民・広田さんが当選して、立民・東さんが落選すると思ったが逆になった。立民は前回元民主系の無所属候補がいたこともあって票が割れたのかも。公明も新人に変わったということもあってか最下位当選となった。自民も1本化した割には伸びてないというか逆に1本化したから当選したのかも。

今回立民と共産が3人区では調整しているけど、4~5人区では立民が当選して共産が落選するという例が八王子、町田、品川などである。

小金井市(定数1)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
漢人 明子65現1立民・共産・
社民・ネット
19,39243.0
堀口 日向子36国民11,53325.6
大沢 勉64自民9,14720.3
助田 雄也40再生4,98111.1

前回は漢人さんと自民候補、都民候補の構図で漢人さんが当選(得票率45.4%)してる。

漢人さんは「緑の党グリーンズジャパン」所属ということで国分寺崖線と野川を壊す道路建設に反対。「小金井3・4・1号線」、「3・4・11号線」の事業化中止を訴えた。

堀口さんは大手外資系コンサルティング会社に勤務。都道3.4.11号は自然環境に配慮しながら推進すると訴えた。

自民は小金井で公募したが応募者ゼロだった。その後、4月24日の第三次追加公認で大沢さんの公認が発表された。大沢さんは元警察官。先祖は自由民権運動の石阪昌孝(町田市)だとか。都道・新設道路整備を推進すると訴えた。

助田さんはコンサル会社とPEファンドに勤務。教育拡充などの政策を掲げた。

順番的にも予想通り。得票率を見ると漢人さんはほぼ変わらず。自民が13%減らして、それが助田さんに流れた感じかな。前回の都民候補にやや上乗せした形で国民・堀口さんが票を獲得している。

小平市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
松岡 篤40都民元市議3期25,26335.3
竹井 庸子59立民現1社民・ネット22,04930.8
磯山 亮45自民現114,98120.9
大塚 貴一49再生9,32213.0

前回の都議選は新人2人が無投票当選だった。都議選では無投票当選は1963年の八王子市選挙区以来58年ぶりだった。2017年は都民と自民が当選し、民進が惜敗、共産も落選している。単純に民進と共産の票を足せば自民を上回る。

松岡さんは元市議で自民を離党し市長選に出馬するも小林市長に敗れ落選。さとうさおりさんに応援してもらっていたが、今回は都民ファーストから出馬。小平市に約40か所ある踏切をなくす、総武線を立川駅まで走らせることを目指すとした。

竹井さんは立民会派幹事長を務めた。情報労連東京の組織内推薦。物価高対策として家賃補助制度の新設などを掲げた。

磯山さんは市議から市長選に出馬したが、小林市長に敗れ落選。前回都議選に出馬し無投票当選となる。発達障がい(ASD、ADHD)、学習障がい(SLD)への支援強化を掲げた。

大塚さんは会社取締役。保護司もしている。政治の見える化を掲げた。

松岡さんと竹井さんの順番は逆かと予想していた。松岡さんと磯山さんで票を食い合って、竹井さんが浮くかなと思ったがそうでもなかった。公明票も松岡さんに乗ったっぽいな。

日野市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
寺前 桃子37都民24,47634.3
清水 登志子62共産現1社民15,34021.5
西野 正人65自民元114,07119.7
池田 利恵66市議6期9,63513.5
石田 豊59再生7,88011.0

前回は都民・菅原さん(35.9%)、清水さん(33.8%)、西野さん(30.4%)で大接戦。4月の市長選も自民(35.9%)、リベラル系(32.2%)、都民(31.9%)の大接戦だった。三つ巴の日野市。

都民ファーストの菅原さんは市長選に出馬のため辞職。後継に寺前さんが出馬。寺前さんは兵庫で英語教師、東京で小学校教師をしていた。現在フリースクールや子ども食堂などを手掛けている。お金のかからない子育て・教育を目指すとした。

清水さんはデータセンターの電力消費、CO2排出、熱排出の規制を掲げた。

西野さんは国道20号バイパス延伸区画の早期開通を掲げた。

池田さんは自民所属だったが反ワク活動で2021年に西野正人さんから離党勧告処分を受け、その後除名された。既成政党打破を訴える。巨大データセンターの規制条例化、mRNA遺伝子製剤接種禁止などを掲げた。

石田さんはIT企業でSEやPMを務めていた。議会での是々非々での議論、お金をかけない政治活動を掲げた。

寺前さんと清水さんの順番は逆かと予想してたが、寺前さんは前回の都民票とほぼ変わらずで結構固めてきたなと。前回と比較して清水さんが12%、西野さんが11%減らしている。その分が池田さんと石田さんに流れたのだろう。池田さんと石田さんも逆かと予想してた。やはり元市議の方が強いのか。

西東京市(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
桐山 ひとみ54現2立民・ネット25,67934.4
浜中 義豊42自民現122,80830.6
戸村 杏実34都民16,85322.6
河添 寛50再生9,23812.4

前回は都民ファースト所属だった桐山さんと自民・浜中さんが当選、立民と共産が落選。今回は立民と共産が出馬せずに、無所属となった桐山さんに立民が推薦を出している。

桐山さんは都民ファースト所属だったがスピーキングテストの問題で除名。都議会では同じように除名されたメンバーでミライ会議という会派を組んでいた。スピーキングテストの中止を訴えた。

浜中さんは田無駅~花小金井駅付近の連続立体交差化を掲げた。

都民ファーストからは新たに戸村さんが出馬。元東京都職員、コンサルティング会社社員。西東京市を入口とした多摩振興として市町村の垣根を超えた「横串のつながり」を強化し、多摩地域全体の活性化を推進すると訴えた。

河添さんはエンジニアから内部監査室室長となる。内部監査のプロが都政をチェックするとアピール。

順番的にも予想通りだった。得票率を見ると浜中さんはほぼ変わらずだが、桐山さんが7%増えた。立民と共産票がある程度乗ったのかなと。もしかしたら桐山さんの支持層ガラッと変わってるかも。

西多摩(福生市 羽村市 あきる野市 瑞穂町 日の出町 檜原村 奥多摩町)(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
清水 康子58都民現238,75151.9
田村 利光58自民現221,50628.8
奥泉 淳広56再生元瑞穂町議1期9,95413.3
梶原 元38諸派2,7233.6
角田 統領76諸派1,7092.3

3回連続清水さんと田村さんが当選。完全に民主系も共産もいなくなった。

清水さんは多摩格差の是正、都財政と西多摩をつないでいくとアピール。

田村さんは287万円の不記載で2番目に多い額だった。西多摩経済を活性化に取り組むとした。

奥泉さんは瑞穂町生まれ、武蔵村山市役所勤務27年、元瑞穂町議。維新所属だったが、再生の道から出ることにより離党勧告され離党となった。横田基地と周辺の自治体住民の共存共栄を目指していくとした。

梶原さんは「自治労と自治労連から国民を守る党」から出馬。労働組合に入らない地方公務員の権利を守るなどの公約を掲げている。代表はN党の浜田聡・参議院議員で都議選ではほかに北区、世田谷区など9選挙区で候補者を擁立している。自治労と自治労連はともに地方公務員の労働組合で、自治労は立民を、自治労連は共産を支持している。西多摩は立民も共産も出馬していないので肩透かし感はあるが。供託金の基準は有効投票総数÷定数÷10未満なので没収。

角田さんは毎回のように都議選と瑞穂町議選に出ているが落選。前回の得票率は0.8%なのでなぜか伸びてる。請願権運動をしている。供託金の基準は有効投票総数÷定数÷10未満なので没収。

順番的にも予想通り。田村さんが8%減らして、清水さんが13%増やしている。西多摩とはいえ田村さんも結構票を減らした。公明票が動いたのかな。前回の立民票は清水さんと奥泉さんに流れた感じかな。

市町村別に見ると檜原村では田村さんが1位となっている。奥多摩町では梶原さんより角田さんのほうが多くなっている。清水さんは羽村市、奥泉さんと角田さんは瑞穂町と各候補者の「地元」が最も得票率が高くなっている。田村さんは福生市よりも檜原村と奥多摩町の方が得票率は高くなっており、これは「自民」ラベルが影響しているのだろう。

南多摩(多摩市 稲城市)(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
遠藤 千尋49都民現130,95931.8
岩佐 行浩43立民元稲城市議4期26,12926.9
小礒 明73自民現616,70517.2
藤原 正範66元多摩市議5期13,39813.8
渡辺 純平40再生10,02610.3

前回は都民ファーストの石川さん、自民の小礒さんが当選、立民と共産が落選した。石川さんが死去し、補選で遠藤さんが立民候補と無所属をやぶって当選し都民ファーストの議席を守った。

遠藤さんは2回多摩市長選にも出馬して、現職の阿部市長にかなり迫っていた。日医大永山病院や稲城市立病院など拠点病院の経営を支えることを掲げた。

岩佐さんは元稲城市議4期で3回連続トップ当選。もともと民主だったが、紆余曲折あって無所属になっている。今回は立民推薦。故・石川都議の遺志を継ぐとアピール。多摩ニュータウンの再生、多摩・稲城に都バスを新設、米軍の「多摩サービス補助施設」の共同利用を掲げた。

小礒さんは不記載あり。ニュータウン再生に全力を尽くすとした。

藤原さんは元多摩市議5期で、こちらも3回連続トップ当選。もともと自民だが前回から無所属になっている。稲城市立病院の地域医療充実に向けた支援策の強化などを掲げた。

渡辺さんはエネルギー業務に携わってきた。選挙区ごとに前回からの伸びを争う「投票率バトル」を公開している。

地域柄ということで多摩ニュータウンの再生、日医大病院の移転・建替え計画の断念問題を取り上げる候補者が多かった。

順番的にも予想通り。得票率を見ると遠藤さんは前回の都民・石川さんとほぼ変わらず。小磯さんが11%減らしているが、一部は藤原さんの方に流れたのかな。岩佐さんに立民推薦が出ていて前回の立民候補とほぼ変わらずだが自民が減ったので当選。

有権者数比率を見ると多摩市62.2%、稲城市37.8%となっている。選挙区別で見ると稲城市では岩佐さんがトップで、藤原さんより渡辺さんが上回っている。岩佐さんが今回唯一の稲城市議出身。多摩市では藤原さんのほうが小磯さんより上回っている。

北多摩第一(東村山市 東大和市 武蔵村山市)(定数3)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
関野 杜成51都民現229,89526.4
尾崎 あや子66共産現325,15822.2
高田 清久49公明23,95321.1
土方 桂55自民元東村山市議4期20,53118.1
石井 正樹64再生13,91312.3

前回・前々回は公明・谷村さん、尾崎さん、関野さんが当選。自民と立民が落選。

関野さんは都議会では厚生委員会委員長を務めた。公約として保育士の賃金改善を掲げた。

尾崎さんは中小企業に1人12万円の賃上げ応援助成金、「公契約条例」制定を掲げた。去年地元の宮本徹衆議院議員が落選したことでどう変わっていくか。

公明の谷村さんが引退し、高田さんが引き継ぐ。高田さんは2016年の参院選で比例区で出馬していたが落選。選挙公報に小池都知事、3市長の名前も載っていた。多摩モノレール延伸に伴って、沿線に便利で快適、活気あるまちを創造、都営住宅跡地の有効利用などを掲げた。

土方さんは東村山市議4期で、3回連続トップ当選。中小企業・小規模事業者等の経営支援を掲げた。

石川さんはMICE関連企業に勤務。働く人の手取り収入を増やすことを掲げた。

当落は予想通り。順番は尾崎さんと高田さんは逆だと予想していた。得票率を見ると関野さんが前回から7%増えている。公明は世代交代して7%減っている。自民はほぼ変わらず。前回の立民候補がいない分、都民・関野さんと再生・石井さんに流れたのかなと。

有権者数比率を見ると東村山市49.5%、東大和市27.8%、武蔵村山市22.7%となっている。東村山市では公明・高田さんより自民・土方さんの方が上回っている。武蔵村山市では公明・高田さんがトップとなっている。東大和市は全体結果と順番は変わらないが、やや都民・関野さんが多く、自民・土方さんが低く出ている。

北多摩第二(国分寺市 国立市)(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
岩永 康代53ネット現1立民・社民29,63034.8
本橋 巧42自民現127,13831.8
井上 愛理32国民16,53419.4
土田 浩史55再生7,8789.2
高橋 健司544,0504.8

前回は都民ファーストと国民民主が落選している。今回国民民主に1本化となった。

岩永さんは生活者ネット唯一の議席。国立市の濵﨑市長が応援。大規模再開発や大型公共工事を見直し、生活優先のまちづくりに転換すると訴えた。

本橋さんは不記載あり。国分寺市の井澤市長が応援。谷保駅立川間、南武線連立立体交差化、西国分寺駅と恋ヶ窪駅の東口の開設の推進を掲げた。

井上さんは横浜市消防局に務め救急救命士も取得している。救急搬送の効率化のための夜間休日、輪番病院、救急医療システムアプリで見える化を構築及び普及など次世代医療への転換を掲げた。

土田さんは一橋大学出身。信託銀行に勤務していた。適正な教員人数を確保しバックアップ体制を整備するなど質の高い教育を掲げた。

高橋さんは元都職員。生活支援として都独自の10万円給付を目指すとした。供託金の基準は有効投票総数÷定数÷10未満なので没収。

予想では国民・井上さんが当選し、自民・本橋さんが落選と思ったが逆だった。得票率を見ると岩永さんも本橋さんも前回とほぼ変わらず。もう少し自民が減らして、国民に勢いあると思ったんだが。完全に保守層とリベラル層がガチっと固まっていて中間層が全く増えていない。

有権者数比率を見ると国分寺市62.5%、国立市37.5%となっている。順番は両市とも変わらないが、国分寺市では岩永さんと本橋さんの差が少なくなっている。国立市の方がよりリベラル色が強い。

北多摩第三(調布市 狛江市)(定数3)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
尾崎 大介51都民現542,69132.6
田中 智子67共産元126,29720.1
飯田 健一41公明21,74516.6
林 明裕64自民現220,40215.6
甲口 信明55再生19,95115.2

前回は尾崎さん、林さん、公明・中嶋さんが当選。共産、立民が落選。公明と共産の差はわずか354票差だった。今回は立民が出ていない。調布と狛江の市長が尾崎さん、林さん、飯田さんの3名を応援している。

尾崎さんは物価高騰対策として食料品への経済支援クーポンの配布を訴えた。

田中さんは前回は惜敗で落選。公約に路線バスの維持・増便、調布と狛江に保健所を復活させると訴えた。

公明は中嶋さんが引退し、飯田さんにバトンタッチ。公明としても都議選で一番激戦と予想されていた。マーケター、コンサルタントとして調布市で独立起業。市役所に行かずに行政手続きができるようデジタル技術を活用することを訴えた。

林さんは財政委員会委員長を務めた。政策として妊娠期から幼児・青少年期までシームレスな支援を訴えた。

甲口さんは公務員と民間双方のキャリアがある。行政機関の実態に詳しく、経済と数字に強いビジネスマンが、優先度の低い政策や税金の無駄遣いを厳しくチェックするとアピール。

予想では飯田さんが落選して林さんが当選だと思ったが逆だった。得票率を見ると前回から尾崎さんが6%増えて、林さんは5%減らしている、公明は2%減らし、田中さんは2%増やしている。全体的に見ると自民・林さんが減らした分、共産と公明が当選しているといったところか。自民が減った分と今回立民がいない分、都民・尾崎さんや再生・甲口さんに流れたのかな。

有権者数比率を見ると調布市74.3%、狛江市25.7%となっている。両市とも順番は変わらないが、狛江市はやや尾崎さんの得票率が低く、田中さんの得票率が高くなっている。

北多摩第四(清瀬市 東久留米市)(定数2)

当選名前年齢政党現・新推薦経歴票数得票率
渋谷 信之56自民現124,20433.8
原 紀子59共産現220,39128.4
細谷 祥子71国民元118,34625.6
仲 れいこ36再生8,73312.2

前回のメンバーに仲さんが加わった形。女性3人、男性1人の選挙区というのもレア。

渋谷さんは総務委員会委員長を務めた。災害に強い街づくりを推進するとした。

原さんは多摩北部医療センターでの1日も早い分娩開始、NICU設置を進めると訴える。去年地元の宮本徹衆議院議員が落選したことでどう変わっていくか。

細谷さんは前回落選し、東久留米市議会議員にトップ当選。再び都議を目指し、都民ファーストから国民民主に変更。国民民主と都民ファーストが話し合った結果、国民民主から出馬となったとか。「小池都政を継承し、両党のかけ橋になります!」とのこと。市議時代は自民から、前回の都議では都民から、そして今回は国民から。防災、減災対策の強化、発災害時の迅速な対応に努めると訴えた。

仲さんはホステス経験を活かし、表に出にくい声や日常の違和感を丁寧に拾い上げ、地域の課題として可視化するとアピール。

予想では細谷さんが当選して、渋谷さんが落選すると思ったが逆だった。得票率を見ると渋谷さんはほぼ変わらず、原さんと細谷さんがそれぞれ6%減っている。衆議院議員の木原さんの地元ということもあり自民が強いのだろうか。

有権者数比率を見ると東久留米市60.7%、清瀬市39.3%となっている。両市とも順番は変わらないが、清瀬市で渋谷さんの得票率が高く、東久留米市で細谷さんの得票率が高くなっている。細谷さんと原さんは元東久留米市議で渋谷さんは元清瀬市議。両者とも元市議の地元が強く出ている。

予想と実際

多摩地域の39議席を予想したが、33議席は的中した。外したのは八王子市の2議席、町田市の1議席、北多摩第二の1議席、北多摩第三の1議席、北多摩第四の1議席の合計6議席。

八王子市は青柳さんがまさかの落選、そしてゴタゴタの状況で細貝さんが当選。町田市は立民が勝ちきった。北多摩第三は公明が粘った。北多摩第二と北多摩第四は国民民主伸びなかったというか自民が盤石だった。特に北多摩第二と北多摩第四は国民民主じゃなくて都民ファーストの方が公明票が乗って勝ちきれたんじゃないかな。

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