東京都の中心と重心で、愛をさけぶ

多摩

東京都の中心・重心と言われる場所に行ってきた。

国立市の北第一公園が東京都の中心、国分寺市の富士本90度公園が東京都の重心ということだ。

今回は中心と重心を巡りつつ近場のスポットも巡って行く。国分寺崖線も何度か上り下りすることに。

国立駅から徒歩10分ほどのところにある新幹線資料館。鉄道総合技術研究所から国分寺市に無償譲渡された新幹線試験車両951形が展示してある。1972(昭和47)年に開通前の山陽新幹線西明石から姫路間で当時の世界最高記録となる286km/hを達成した車両である。

鉄道総合技術研究所は道路を挟んだ隣にある。その名の通り鉄道技術に関するさまざまな研究を行っている。ひかり号の研究も行っていたため、それにちなんで1966(昭和41)年に所在地の町名も国分寺市光町となった。

新幹線の中に入ることもできる。

部品、新幹線の年表、ジオラマなどが展示されている。シートもあり座れたり、鉄道に関する書籍も読むことができる。

来館記念スタンプをゲット。電車列車世界最高速度記録達成50年を記念したスタンプとのこと。記録を出したのは1972(昭和47)年2月24日で、それに合わせて2022年2月24日から3月31までと書いてあったが、8月でもまだ置いてあってラッキーだった。

運転席にも座れ、レバーも自由に動かすことができる。

新幹線資料館から徒歩20分くらいのところにある富士本90度公園。住宅地の中にあるので少々分かりづらい。

ここが日本数学検定協会が算出した東京都(島しょ部は除く)の重心。重心とは重さの中心のことで、東京都を厚さが一様な一枚の板とした場合、その重さのバランスが取れる点のこと。

案内板からすれば、重心は一般宅付近を示しているが、都合の良い近くの公園に案内板を設置したのだろう。

公園内にある90度井戸。90度の由来は公園が先か、井戸が先なのかは不明。災害時の給水拠点となるようだ。

汲み出せば出すほど水質が高まると書いてあるので早速貢献してみた。レバーを上下すれば水が出る。

国分寺崖線を下って東京都の中心である北第一公園へ向かう。

国分寺崖線下に稲荷神社があったので参拝。平兵衛新田(現・光町)が開発された享保年間(1716~1735年)に創建された。

さらに戸倉通りを歩いていると辨天八幡宮があったので参拝。こちらも新田開発時の享保年間に創建されたようだ。

国立市の北緑地。いかにも廃線跡っぽい遊歩道だが、やはり立川駅から立川飛行場までの引込線があったようだ。さらに国分寺市の西町緑地、立川市の栄緑地と市ごとに名前を変え続いている。

遊歩道を歩くと北第一公園に到着。

これが東京都の中心、「東京のへそ」を示す標識板らしい。案内板がないのであらかじめ調べておかないと絶対分からない。テレビ企画で算出したもので、東西端の経度、南北端の緯度で四角形を作り中心点を算出したとか。

「AMAZING BANG FRONT」というテレビ朝日のミニ番組でYouTubeにもアップされていた→【AMAZING BANG FRONT】#15東京都のへそ

北第一公園から北大通りを国立駅方面に歩いていると再び廃線跡がある。こちらは国立駅から鉄道総合技術研究所までの引込線があった場所。

道路を挟んだ反対側も続いている。

回り込んでみたところ。

ここから先の廃線跡は遊歩道となっており、「ポッポみち」という名前がついている。

引込線の名残っぽい柵があった。

国立駅まで戻って、お昼になったのでにラーメン店「孫市」へ行く。ここも国分寺崖線となっていて、国立市と国分寺市の市境になっている。急な坂道だが山口代表が「前へ」と応援してくれている。

ラーメン店「孫市」に到着。オーソドックスな鶏ガラ醤油味に縮れた中太麺でほっこりするラーメンだ。詳しくは別記事で。

JR中央線を渡る跨線橋から。国分寺崖線の高低差を克服するために切り通しにしたようだ。

たまらん坂の手前に白明坂(しらみざか)と書かれた案内板があった。新田義貞の鎌倉攻めにちなむ坂だとか。分倍河原に夜討ちを仕掛けるために兵を休ませていたら、鶏が鳴いたことから夜が明けたことを知り、タイミングを逸して失望したということだ。白々と明け始めたため「白明坂」と呼ぶようになったとか。志位委員長も平和を訴えている。

急坂のたまらん坂。たまらん坂は国分寺崖線を通る坂で、歩く人があまりの急坂に「たまらん」と言ったことが由来とされている。

たまらん坂の標柱がある。石碑の方は昭和四年と刻まれているが、劣化した様子もなく状態がかなり良い。最近作られたと言われても信じられる。

忌野清志郎氏がこの付近に下宿したことがあり、「多摩蘭坂」という曲を作ったことからファンが訪れるようになったとか。2009年に亡くなった後は、毎年命日にファンが集まり花を供えたりしている。

多摩蘭坂を登り切る 手前の坂の

途中の家を借りて 住んでいる

RCサクセション「多摩蘭坂」

標柱から少し坂を登ったところに「多摩蘭坂」というバス停がある。こちらは曲名と同様に漢字表記となっている。

たまらん坂を下って国立駅前にある「たましん歴史・美術館」へ。立川の「たましん美術館」は行ったことがあるが、こちらは初。入館料は100円。

「たましん名画鑑賞会」というタイトルで名画とは何かというテーマとなっている。絵画の素養は全く無いのだが、解説を読んで美術史も面白いと思った。黒田清輝が洋画を取り入れたことが、日本人の名画に対するイメージとなったとか。

今回は今まで見逃していた国立駅周辺を深掘りできて面白かった。

それではまた、どこかの中心でお会いしましょう。

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