多摩地域ニュースまとめ2025年4月後半号

多摩

クマの市街地への出没が相次ぐ中、市町村の判断で特例的に市街地での猟銃の使用を可能とすることなどを盛り込んだ改正鳥獣保護管理法が18日の参議院本会議で可決・成立しました。これまで市街地での銃猟は、原則として警察官の発砲指示が必要でしたが、改正によって市町村が主体的にハンターや職員に委託できるようになることが大きな変更点です。法律は公布から6か月以内に施行される予定で、環境省は今後、市町村が確認すべき条件や具体的な手順を示したガイドラインを作成するほか、クマに対応できるハンターのリストを作り、クマの出没が増えることしの秋までに市町村が対応できる体制を整えたいとしています。

クマ類の出没情報を見ると、2023年度が2万4348件と最も多く、2024年度(2月まで)も2万357件となっています。2023年はドングリの大凶作が見られた年であり、数年ごとにクマの大量発生が起こっています。山中で自然の餌が不足すると、クマは食料を求めて人里に降りてくることがあります。開発や過疎化により人が住まなくなった地域が増加すると、クマにとって人里はあまり恐れられなくなります。また、住宅地と山の距離が近くなることで、クマとの接触も自然に増加します。

ハンターの高齢化も深刻な問題です。環境省のデータによると、狩猟免許取得者数は2012年に180,700人と最も少なく、その後30代から40代の取得者が微増し、全体数もわずかに増加しています。しかし、2005年以降は取得者の半数以上が60歳以上と高齢化が進んでいます。また日当も少なく、クマの駆除に対する苦情も発生するなどの問題もあります。緊急銃猟はあくまで最後の手段と位置付けられ、今後も被害抑止のための様々な対策を模索することが重要です。

東京都の6市町村(八王子市、青梅市、あきる野市、日の出町、檜原村、奥多摩町)ではツキノワグマの保護のため、2008年4月1日から狩猟による捕獲等を禁止しています。その上で、クマ被害防止のために、さまざまな対策が講じられています。日の出町では国や都、近隣自治体、五日市警察署、五日市猟友会と連携し、クマによる被害を防ぐための情報共有を行っています。

個人でもできる対策としては、クマが食べるものを屋外に放置しないことや、クマが侵入できる小屋内に置かないことが挙げられます。また、登山やキャンプなどの野外活動中には、熊鈴やラジオなどの音を出して自分の存在を知らせることも重要です。4月以降は冬眠から目覚めたクマとの遭遇が増えるため、十分な注意が必要です。

それでは今回も多摩地域のニュースを見ていきます。

瑞穂町長選挙(4月20日)

瑞穂町長選挙無投票のお知らせ

当選氏名年齢推薦経歴票数
山崎 栄67自民・公明元町議3期無投票

現職の杉浦町長は2期で引退。

山崎さんが無投票当選。議員時代は3回中2回トップ当選だった。モノレールの新駅を起点にして、交通の再構築を考えていくと強調し、コミュニティバスなど地域交通の見直しを進める考えを示した。

瑞穂町議会議員便乗選挙(4月20日)

令和7年4月20日 瑞穂町議会議員便乗選挙

当選氏名年齢推薦票数得票率
浜崎 祟49自民175239.2
相川 正輝37133329.8
池田 哲郎5577017.2
城山 慎一5861313.7

前回の議員選挙で定数16のところ17人が立候補したが、下位2名が法定得票数に達していなかったため15人だけが当選した。地方議会議員の法定得票数は有効得票総数を議員定数で割った数の4分の1以上。前回選挙の法定得票数は177票以上で、下位2人が85票と67票だった。再選挙は珍しいが、2008年にも昭島市議会議員の再選挙が行われている。定数以下なら無投票当選となるのにこの制度は釈然としないが。

山崎さんが町長選挙に出馬し欠員2となるが、自動失職のため再選挙の1枠のみ。任期は2年。奥泉議員も「再生の道」から都議選に出馬予定なので6月には再び欠員2になる。

瑞穂町議会は定数16で選挙直前の議席は自民7、公明3、共産1、立民1、他2、欠員2。

浜崎さんは山崎さんの後継として無事当選。青少年育成を主とした格闘技の道場をしているとのことで、公約として青少年育成や不登校支援などを掲げた。相川さんは物価高騰対策で食料品を配布などを掲げていた。池田さんは前回無投票回避のため初出馬したが最下位で落選。法定得票数に届かず角田さんと一緒に落選となっている。公約としては身体障害者の目線から社会保障・福祉の充実などを掲げていた。城山さんは総合病院の誘致、箱根ヶ崎駅~金子駅間の駅の推進などの公約を掲げていた。

都内初の「こども選挙」結果は 小平市長選に合わせ17歳以下が投票

都内初の「こども選挙」結果は 小平市長選に合わせ17歳以下が投票

氏名票数こども選挙
得票率
実際の選挙の
得票率
小林 洋子23650.155.5
松岡 篤16034.036.5
宮川 和之7515.98.0

小平市長選挙に合わせ、選挙権を持たない17歳以下の子どもたちが実際の候補者に投票する「こども選挙」があった。こども選挙は2022年10月の神奈川県茅ケ崎市長選挙で市民有志らが初めて実施し、ノウハウが全国に広がった。小平市は14か所目となる。

宮川さんがやや高く出た以外は実際の選挙結果とそれほど変わらない。

裏金問題を受けて都議会に設置された「政治倫理条例検討委員会」

【詳報】「自民の裏金だけ究明する場なのか」 都議会の小宮安里元幹事長が委員の追及に 説明責任の本気度は…

小宮安里都議(抜粋)
私の政党支部の支出で申し上げますと、大体年間で1300万かかります。そのうちの政務活動費約500万程度を除きますと800万程度を自ら捻出をして政治活動を目指すというような状況が例年ございます。その800万のうち2019年で言えば100万円を政治活動として使わせていただきました。

既に小松幹事長が申し上げている通り、不記載を生じさせてしまった政治団体としての都議会自由民主党を、説明責任を果たした後に解散します。それによって今後、都議会自民党による政治資金パーティーは廃止する。それが一番の再発防止であり、私達のけじめと覚悟であります。

【詳報】2019年より前にも不記載か 都議会自民党の裏金 資金管理の証拠求められ「軽々には」 鈴木章浩元幹事長

参考人2人目は鈴木章浩都議。

「会派」というブラックボックスを駆使

裏金1000万円の使い道は、闇の中に…「会派」というブラックボックスを駆使する都議会自民党のズルいやり方

政治資金規正法は、届け出のあった政治団体の収支の公開を義務付けている。その一方で、議会活動のためにある会派など政治団体ではない任意団体は、収支を公開する義務がない。

政治団体「都議会自民党」(収支の公表義務あり)

寄付

任意団体「東京都議会自民党」(収支の公表義務なし)→支出は不明

【再生の道】最終選考LIVE

地域政党 再生の道

<公認第四弾>
府中市:村越淳太
北多摩4:仲れいこ(通称名)

府中市の村越さんは交通コンサルということで即戦力。北多摩4の大谷さんも優秀でこれは国政フラグか?と思ったらやはりそうだった。すべての合格者発表が終わり48人が合格したが後日、参院選に1人、港区と文京区の候補者2人が辞退し45人に。

合格者なしは北区、青梅市、立川市、三鷹市の4選挙区。青梅市には2次選考で不合格となった兵頭秀一さんが、立川市には日野市で最終選考まで残った矢田一久さんがそれぞれ無所属で出馬する。

石丸新党「再生の道」が参院選東京選挙区に吉田綾さんを擁立

石丸新党「再生の道」が参院選東京選挙区に吉田綾さんを擁立 比例は9人出馬へ 政策に「教育投資」掲げる

「再生の道」が参院選で東京選挙区の1人を含む計10人を擁立する。

政策として公教育を充実させるための「教育投資」を掲げた。任期の上限を2期12年とする。擁立する10人は都議選候補の選考に応募してきた人の中から選んだ。東京選挙区に吉田綾さんが立候補する。

比例代表には9人が立候補。うち多摩地域でエントリーしたのは大谷佳弘さん(北多摩第四)、水野純也さん(南多摩)の2人。

米国の関税措置への対応に関する要望について

米国の関税措置への対応に関する要望について

東京都は米国の関税措置に関して、石破総理大臣及び赤澤大臣に対し、愛知県と共同で要望を実施。10%の基本税率と自動車等の個別品目に係る25%の追加税率は依然として維持されたままであることから。

  1. 関税措置の見直しに向けた米国との交渉について
  2. 事業者や国民の状況に応じた支援策の展開について
  3. 日本経済の発展を見据えた対策について

の3点について要望した。

米国関税措置の影響を受ける中小企業を支援

米国関税措置の影響を受ける中小企業を支援します!!

東京都及び(公財)東京都中小企業振興公社は、米国の関税措置の影響を受ける中小企業を支援するため、販路開拓や設備投資、資金繰り支援の対象を拡充する。

  1. 売上高の減少が見込まれる企業を支援
  2. 販路開拓を支援
  3. 中小企業に対する資金繰り支援の強化
  4. 海外での拠点設置や進出方針の見直しを支援

横田基地のPFAS「浄化して排水路に放流する」と米軍

横田基地のPFAS「浄化して排水路に放流する」と米軍 防衛省や東京都、濃度確認のため立ち入り要請へ

防衛省によると、基地内には約95万リットルの汚染水が残り、米軍は粒状活性炭フィルターで浄化する。2022年に実施した厚木基地での汚染水処理と同じ手法で、当時はPFAS濃度を1リットル当たり910ナノグラムから4.7ナノグラムに下げた。米軍からは「梅雨が近づき、スピード感を持って取り組む」との説明を受けた。

防衛省は放流前に基地に立ち入り、浄化後の水の採取を求める方針。環境政策課は「水道水の暫定目標値の1リットル当たり50ナノグラム以下であれば、放流を許容する」と話した。

エアコン購入費、多摩市が10万円上限に低所得世帯へ補助

エアコン購入費、多摩市が10万円上限に低所得世帯へ補助

対象は、2024年度の住民税非課税世帯や、生活保護受給世帯(一部除く)などで、新品のエアコンを購入した場合、上限10万円(配送費、設置工事費も含む)を助成する。市では、約300世帯の利用を見込んでいる。担当者は「熱中症による健康被害を防ぐためにも、ぜひ利用してほしい」としている。

省エネ家電への買い替えとしての補助金はよくあるが、エアコンの購入を促すという意味では新しいかも。

八王子市立小中学校等 107校が再エネ100%に

市立小中学校等 107校が再エネ100%に CO2、7700トン削減へ

八王子市は4月1日から、市立小中学校と義務教育学校の計107校に対し、実質再生可能エネルギー100%の電力の導入を開始した。この取り組みにより、年間約7700トンのCO2排出量の削減を見込むという。

瑞穂町、VRで魅力発信 姉妹アーティストが紹介動画

瑞穂町、VRで魅力発信 姉妹アーティストが紹介動画 町外の若者へPR

瑞穂町が、仮想現実(VR)上で歌やダンスを披露するキャラクター「バーチャルアーティスト」とコラボしてPR動画を作成した。歌やダンスを担当したのは、町の公募に応じたバーチャルアーティストIA(イア)とOИE(オネ)の2人。

【瑞穂町 観光PR動画】 瑞穂町 ここは東京

JR東日本など、五日市線開業100周年記念のラッピング列車を運行へ

JR東日本など、五日市線開業100周年記念のラッピング列車を運行へ

五日市線沿線自治体(昭島市、福生市、あきる野市、日の出町、檜原村)とともに、五日市線開業100周年記念のラッピング列車を4月21日から運行するほか、五日市線開業100周年記念式典など開催すると発表した。

青梅市民が愛飲のワイン「ボッパルトの雫」、名称変更へ

青梅市民が愛飲のワイン「ボッパルトの雫」、名称変更へ…税務署「地名入れたらダメ」

1999年に白ワイン「おうめワイン・ボッパルトの雫」の名称で販売を始めた。

2018年に施行されたワインのラベルの表示基準により「おうめワイン」をラベルから削除し、「ボッパルトの雫」に。

2025年1月「ボッパルトという地名は入れることができない」と表示基準に違反しているとの指摘を受ける。市民らから新名称を公募。

くらやみ祭「粗暴行為」根絶へ罰則など明文化

くらやみ祭「粗暴行為」根絶へ罰則など明文化…府中・大国魂神社、「神輿渡御」乱入で昨年けが人

祭りの神事・行事の妨害や暴力団員と関係を持つことなどを禁じ、違反した団体・個人は、翌年以降の参加を禁止する罰則を設けた。

同神社によると、毎年5月5日夜に行われる「神輿渡御」で昨年、境内を順次出発した神輿のうち1基が一時、運行できなくなった。神輿とは無関係な団体の10~20人ほどが乱入して殴る、蹴るなどの暴力行為を繰り返し、けが人も出たという。

5月以降のイベント・ピックアップ

大國魂神社くらやみ祭

大國魂神社くらやみ祭

4月30日(水)-5月6日(火)@大國魂神社

吉祥寺音楽祭2025

吉祥寺音楽祭2025

5月3日(土)-5月5日(月)@吉祥寺

みどりの日の無料入園日

みどりの日の無料入園日

みどりの日(5月4日)は都立動物園、都立庭園等の無料入園日です。

多摩動物公園(5月5日も開園記念日で無料)、井の頭自然文化園(5月17日も開園記念日で無料)、神代植物公園、殿ヶ谷戸庭園など。

第28回ひの新選組まつり

第28回ひの新選組まつり

5月10日(土)@高幡不動周辺
5月11日(日)@甲州街道・日野宿周辺

横田基地日米友好祭

横田基地日米友好祭

5月17日(土)-18日(日)@横田基地

オークス

オークス

5月25日(日) 15:40@東京競馬場

日本ダービー

日本ダービー

6月1日(日) 15:40@東京競馬場

八王子魂 Festival & Carnival 2025

八王子魂 Festival & Carnival 2025

6月14日(土)-15日(日)@エスフォルタアリーナ八王子
ヒロミ、KICK THE CAN CREW、FUNKY MONKEY BΛBY’S、氣志團、湘南乃風など。

編集後記

4月から新作アニメの放送が始まりました。実在の場所を舞台とするアニメも多くありますが、今期も結構ありますね。

今期で多摩地域が舞台になっているものは「謎解きはディナーのあとで」(国立市)、「宇宙人ムームー」(町田市)、「日々は過ぎれど飯うまし」(八王子市)があります。

特に「日々は過ぎれど飯うまし」は八王子市フィルムコミッション運営協議会が撮影を支援していて、「たかお食堂」(4/18閉店)、高尾山・やまびこ茶屋、都立大南大沢キャンパスなど八王子市のスポットが随所に出てきます。

沢山の人が聖地巡礼に訪れているようでSNSではさっそく多くの写真がアップされています。アニメが地域の魅力を知るきっかけとなればいいですね。それでは!

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