多摩地域ニュースまとめ2025年10月前半号

多摩

自民党総裁選挙が10月4日に投開票され、高市早苗氏が第29代総裁に選出されました。立党70年の歴史で初めて女性が総裁に就任しました。10日に公明党が連立を離脱したことにより、高市総裁が首班指名選挙で内閣総理大臣に選出されるかどうかに不透明さが生じましたが、野党がまとまることは難しく、自民党が比較第一党であるため、高市氏が有力候補であることに変わりはありません。

G7諸国では、イギリスのサッチャー元首相をはじめ、ドイツ、イタリア、カナダで過去に女性が首相を務めたことがあります。イタリアには現職のメローニ首相がいます。フランスでは女性大統領はいませんが、女性が首相に就任した例があります。一方、アメリカの大統領と日本の内閣総理大臣には、まだ女性が就任したことはありません。

都道府県知事については、2000年に大阪府で太田房江氏が初の女性知事に就任して以降、2016年に就任した小池百合子都知事で7人目となります。現職の女性知事としては、小池百合子都知事の他に山形県の吉村美栄子県知事がいます。

次に、市町村長について見てみましょう。1947年4月の最初の統一地方選挙で、3名の女性村長が誕生しました。具体的には、秋田県仙北郡中川村の沢口フク氏、茨城県真壁郡上野村の赤城ヒサ氏、岐阜県本巣郡穂積村の松野友氏の3名です。松野友氏は、翌年の穂積村の町制施行後も引き続き町長を務め、全国初の女性町長となりました。2025年10月時点で、現職の女性町村長は約20名です。最近、女性市長がしばしば話題になりますが、2025年10月時点で現職の女性市長は40名以上に上ります。全国初の女性市長は、1991年4月に就任した兵庫県芦屋市の北村春江氏です。

多摩地域における女性首長の状況を確認します。多摩地域では、現職の女性市長が小平市の小林洋子市長と東大和市の和地仁美市長の2人います。多摩地域で最も早い時期に就任した女性首長は、1999年に就任した国立市の上原公子氏です。これは、同時に東京都で初の女性首長でもありました。その後、2002年に多摩市の渡辺幸子氏が就任し、南多摩エリア初の女性市長となりました。続いて、2003年に三鷹市の清原慶子氏、2017年に武蔵野市の松下玲子氏が就任しました。松下玲子氏は現在、衆議院議員として活動しています。2021年には日の出町の田村みさ子氏が就任しています。これは東京都初の女性「町長」であり、西多摩エリアで初めての女性首長でもあります。

ちなみに、東京23区では現在までに合計9名の女性区長が誕生しており、現職は7名です。この9名のうち7名は、2022年から2024年の間に初就任しています。初めての女性区長は、2002年に就任した新宿区の中山弘子氏です。東京島しょ部においては、2024年に就任した三宅村の山高亜紀子村長が唯一の女性首長です。現職であり、東京都では初の女性「村長」です。

多くの女性トップは、既存の政治や行政が行き詰まり、社会に変革が求められるタイミングで登場する傾向が見られます。政策の方向性は、性別というよりも政党や個人の志向が大きな要因となりますが、女性がトップに就任することで、ジェンダー平等、育児休暇の取得推進、ワークライフバランスの実現といった働き方改革への注力が見られる傾向があります。

日本のジェンダーギャップ指数(2025年版)は148カ国中118位と低迷しており、特に政治分野(125位)での遅れが顕著です。国会議員の男女比や閣僚の男女比などが、この指数を押し下げている主な要因となっています。2018年に「政治分野における男女共同参画推進法」が施行され、女性の割合は徐々に増加傾向にあるものの、衆議院議員の女性比率は15.5%に留まっています。このような状況下で、女性トップの就任そのものがジェンダー平等の象徴となり、若い世代や女性の政治参加意識を高めることも期待されています。

それでは今回も多摩地域のニュースを見ていきます。

多摩地域ごみ実態調査 2024(令和6)年度統計

多摩地域ごみ実態調査 2024(令和6)年度統計

ごみ量

令和6年度の多摩地域の総ごみ量(行政による収集・受入れごみ量)は990,120t。処理の内訳は、焼却による減量化量が662,498t(66.9%)、最終処分量が1,026t(0.1%)、総資源化量が372,469t(37.6%)、その他処分が4,279t(0.4%)でした。

>だいたい2/3が焼却され、1/3が資源化されている。

ごみ量の推移は年々減少傾向にある。

1人1日当たりのごみ量は区部に比べて多摩地域は少ない。令和5年度だと多摩地域が679gで区部が848g、全国は851g。資源化率も多摩地域が区部を上回っている。令和6年度で35.8%、区部は32.5%。全国は令和5年度で19.5%。

市町村別1人1日あたりのゴミ量が多いほうだと檜原村が1,010.9g、奥多摩町957.5g、瑞穂町854.9g、日の出町774.1g、あきる野市736.0g。少ないほうだと日野市が565.1g、小金井市569.3g、国分寺市575.3g、府中市582.8g、東大和市583.0g、西東京市586.8g、東村山市598.8g。

>令和5年度の全国平均は1人1日あたり851gとなっている。

ごみ構成比

構成比として日の出町の可燃ごみが82.6%と突出して多い。次があきる野市の76.7%。

不燃ごみは小金井市が13.0%とこちらも圧倒している。2位が西東京市の7.3%。

資源ごみは国分寺市の35.8%が最も多い。2位が小金井市の30.7%。逆に日の出町は資源ごみが11.7%と低い。

ごみ資源化量の品目別内訳(1人1日当たり)の紙類は少ない方は多摩市48.4g、町田市46.5g、日の出町52.5g。多い方は奥多摩町111.8g、檜原村97.7g、羽村市95.3g。

家庭系ごみ・ごみ処理手数料

ゴミ袋の内容としては5・10・20・40リットルの市町村がほとんど。調布市は5・15・30・45リットル。日の出町は10・30・45リットル。奥多摩町は10・20・30・45リットルとなっている。

ごみ袋1枚あたりの価格は5リットル7-10円、10リットルは15-20円、20リットルが30-40円、40リットルが60-80円の間となっている。いずれも西多摩全域、昭島市、多摩市が最安値。

収集方法はほぼ戸別収集だが、国立市・奥多摩町・檜原村はステーション方式。青梅市と町田市は併用となっている。

八王子市 住居・扶養手当256人返納 計2094万円

八王子市 住居・扶養手当256人返納 計2094万円 最高額は118万5000円 通勤手当に続き

八王子市職員の手当の不正受給問題をめぐり、市は7日、計256人の職員が計2094万円の住居手当と扶養手当を返納していたと発表した。発表によると、2018年4月から25年9月までに、職員36人が住居手当計435万円、220人(238件)が扶養手当計1659万円を返納した。

97人の職員が通勤手当を不正受給した疑いで、計1671万円を昨年12月に返納していたことが、読売新聞の報道で先月中旬に発覚したばかり。

屋外プール「整備せず」 府中市教委方針 猛暑対策屋内移行へ

屋外プール「整備せず」 府中市教委方針 猛暑対策屋内移行へ

近年の猛暑・酷暑対策として、府中市教育委員会は、市立小中学校の屋外プールについて、今後は新たに整備しないという方針案を公表した。水泳の授業は、将来的には屋内での実施を検討しており、新たな屋内施設の整備や、民間プールの活用を視野に入れる。

スポーツ庁によると、令和3年度の公立校の屋外プール設置率は小学校87%、中学校65%。それぞれ平成30年度から7ポイント、8ポイント減っている。

「三鷹事件」専門家の尋問実施へ 76年前の電車暴走事件の再審請求

「三鷹事件」専門家の尋問実施へ 76年前の電車暴走事件の再審請求

電車転覆致死罪で死刑が確定した竹内景助元死刑囚=の第3次再審請求審について、東京高裁が、証人尋問を11月に開くことを決めた。

東村山市議会が1人会派認める

東村山市議会が1人会派認める 激論の末、野党側賛成多数で可決

2021年の条例改正前はすべての議員が会派に属すことが定められ、1人でも会派を名乗っていた。1人会派を認める提案が12対11の賛成多数で可決された。

奥多摩で鍾乳洞サミット オーバーツーリズム議論

奥多摩で鍾乳洞サミット オーバーツーリズム議論

日本観光鍾乳洞協会加盟の九つの鍾乳洞がある自治体首長や運営責任者らが意見を交わす「第37回日本鍾乳洞サミット」が8日、奥多摩町の奥多摩文化会館で開かれた。サミットは持ち回りで開かれ、今回は日原鍾乳洞のある同町で「観光鍾乳洞におけるオーバーツーリズムの傾向と対策」をテーマに行われた。

それぞれの発表によると、過去3年間の入洞者は総数、外国人数とも増加傾向にある。「パンフレットやウェブサイトの多言語対応」「未公開エリアへの富裕層向けツアーを準備」などの事業例を共有した。

なぜ?東京「深大寺」に若者急増

なぜ?東京「深大寺」に若者急増…地元住民も「原宿みたいでビックリ」【THE TIME,】

深大寺の僧侶、岩田真精さんによると、2024年頃から訪れる人が急増し「以前の10倍くらいになっている」とのこと。「“自然界隈”!SNSで流行ってる」(大学1年女性)とのこと。

日本苗字アトラス

日本苗字アトラス

苗字地図サイト。電子電話帳データ(2007年時点)に基づき作成されている。都道府県、旧市区町村(2000年)、大字町丁目の3レベルで苗字分布が表示される。

大まかに北海道・東北に佐藤、関東に鈴木、西日本に田中と山本、沖縄に比嘉が多い。東京は鈴木が1位。23区は全て鈴木が1位。

多摩地域の各市町村の1位は…
鈴木:調布、狛江、小金井、国分寺、立川、昭島、小平、東大和、東村山、多摩、日野
佐藤:府中、国立、清瀬、東久留米、田無※、八王子、町田、稲城
高橋:武蔵野、三鷹、武蔵村山、保谷※
田中:青梅、あきる野、日の出
森田:福生
島田:羽村
吉岡:瑞穂
原島:奥多摩
小林:檜原
※西東京市は2001年に誕生してるのでこの地図ではまだ保谷市と田無市に分かれている

多摩地域でも鈴木、佐藤が多い。大字町丁目レベルで見ると日野市石田の土方姓、西東京市住吉町の保谷姓など興味深い。日の出町でも全体では田中が1位だが、平井では森田、大久野では浜中が1位となっている。西多摩はバラけている。郊外の方が土着の苗字が残っているのだろう。

10月後半以降のイベント・ピックアップ

TAMATAMA FESTIVAL 2025

TAMATAMA FESTIVAL 2025

10月18日(土)-19(日)10:00-19:00@多摩センター駅前
入場無料

天皇賞(秋)

天皇賞(秋)

11月2日(日)15:40@東京競馬場

TAMARIBA 2025~Tamagawa Riverside Festival~

TAMARIBA 2025~Tamagawa Riverside Festival~

11月2日(日)-3日(月・祝)@和泉多摩川河川敷

第50回 府中刑務所文化祭

第50回 府中刑務所文化祭

11月3日9:00-15:00@府中刑務所
会場入口は東門のみ
プリズンツアーの整理券は8時20分頃から先着900名程度に配布、9時から整理券を配布。

福生蔵開き

福生蔵開き

11月8日(土)10:00-16:00
@田村酒造場、石川酒造、福生市営福生駅西口駐車場
当日の来場も可能だが、事前登録すると一杯無料券がもらえる

酉の市

酉の市
11月12日(水)、24日(月)

大鷲神社例祭@大國魂神社
※関東三大酉の市

大酉祭@田無神社

酉の市@武蔵野八幡宮

酉の市@市守大鳥神社

秋川流域花火大会

秋川流域花火大会

11月15日(土)@東京サマーランド第2駐車場
全エリア有料観覧制
飲食店ブースは12:00から、パフォーマンスは13:00から、花火打ち上げ開始は18:00。

ジャパンC

ジャパンC

11月30日(日)15:40@東京競馬場

編集後記

自民党総裁選では、事前の下馬評を覆して高市氏が当選したり、26年間連れ添った公明党との連立が解消されるなど、政局が目まぐるしく動いています。多党化が進み誰が総理になっても政権運営は不安定になりそうです。現在はまさに新しい政治への過渡期という感じですね。それでは。

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